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カーリングの歴史とカーリングの仕組み解説します

カーリングは重さ約20kgの花崗岩製のストーンを氷上に滑らせ、相手ストーンの邪魔をしたり、はじき出したりしながら、同心円のスペース(ハウス)内に収める競技です。発祥は15世紀スコットランドといわれ、ヨーロッパやカナダを中心に冬季のスポーツとして発達し、世界各国に広まりました。1959年には男子の世界選手権、1979年からは女子の世界選手権大会が開催。1998年には冬季オリンピックの正式種目として採用されました。

見るものを飽きさせない高度な戦略や駆け引き

カーリングは1チーム4人で対戦。両チーム交互に投げ、16投(1人2投)で1エンドとし(野球の1イニングに相当)、これを10回(10エンド)繰り返 して1試合とします。エンドごとに同心円中心(ティー)に最接近したストーンのチームが得点し、勝敗は10エンドの合計得点で決まります。

カーリングは“氷上のチェス”とも呼ばれるように、きわめて頭脳的でスリリングなスポーツです。チェスや将棋は盤の“読み”が重要なように、カーリングの勝敗もまた、ストーン配置の戦略が勝敗のポイントとなります。たとえストーンをハウス内にうまく収めても、相手チームのストーンにヒットされ、はじき出されては元も子もないからです。そこで、相手チームのストーンを妨害する位置に自らのチームのストーンを並べたり、相手チームのストーンをハウス外にはじき出したりしながら、自らのチームのストーンを有利な位置に集めていくのが基本的な戦法となります。したがって、後攻が有利になりますが、前エンドの勝ちチームが次のエンドでは先攻になるというのがルール。互いの戦略の読み合いや駆け引きもあり、約2時間30分にわたる試合は見るものを飽きさせません。

 

投球者の手を離れたストーンの進路とスピードは、スウィーパが氷面をブラシでこすることでコントロールします。これがカーリングの面白さをさらに高めています。カーリング用に整備された氷をシートといい、シートは微細な氷粒(ペブル)で覆われています。ブラシによるスウィーピングの目的は、シートの氷粒をはらって抵抗を少なくするとともに、摩擦熱により氷面をわずかに溶かし、コースとスピードを微妙に調整することにあります。その指令を出すのがスキップ(主将)の役割です。最後の一投で大逆転となることも珍しくなく、息の詰まるような緊張のシーンが、エンドごとに展開されます。

カーリング・ストーンの滑りとカーブの仕組み

カーリングには科学的にも興味深い現象がうまく利用されています。重いストーンが氷上を滑るのは当たり前のようですが、ツルツルに磨いたガラスや金属などの上では、ストーンはそれほど滑りません。ストーンの滑りには、リンクを覆う微細な氷粒(ペブル)が関係しています。ストーンが投げ出されると、このペブルが圧しつぶされて氷上に薄い水膜ができ、それが潤滑油のように作用するのです。アイススケートもまた、ブレード(刃)と氷面との間に水の膜ができるため、摩擦が小さくなってよく滑ります。カーリングのストーンの底は平面ではなく、カップと呼ばれる凹みが設けてあり、周囲のエッジ部がスケートのブレードと同じ役目をしているのです。

投球するときに、ストーンには時計回りまたは反時計回りの回転を与えます。この回転がカーリング独特のカーブを生むことになります。卓上などで物体を回転させて動かすと、回転が時計回りの場合は左カーブ、反時計回りの場合は右カーブとなります。ところが不思議なことに、カーリングではカーブ方向は逆になるのです。この運動にも氷粒が関係しています。ストーンが氷粒を圧しつぶす作用は、たとえば時計回りの場合、ストーン前部の右側が強くなります。このため、生成する水の膜による摩擦力の減少も右側のほうがまさり、その結果、卓上の回転物体とは逆に右方向にカーブすることになるのです。スウィーピングにより、相手のストーンの後ろに回りこむ高度なテクニックも多用されます。

ストーンのエッジがペブルを押しつぶして薄い水の膜をつくるので、摩擦力が小さくなってよく滑る。氷(固体)に圧力を加えると、体積が減って水(液体)になり、圧力を取り去ると氷に戻る。この現象を「復氷現象」といい、カーリングでは復氷現象を利用してストーンを滑らせる。

卓上の物を時計回りに回転させると進路は左カーブとなり、反時計回りに回転させると右カーブになる。一方、氷上のストーンは、時計回りに回転させると進路は右カーブとなり、反時計回りに回転させると左カーブとなる。

超音波振動の摩擦を利用したフリップチップ実装システム

このような「摩擦」は、ICの製造工程でもたくみに利用されています。ウエハから切り出された半導体チップをベアチップといいます。多数の足(リード)のついたICは、ベアチップをリードフレームに乗せ、ワイヤボンディングによって配線してから切断、パッケージされた製品です。ワイヤボンディングとは細い金(Au)ワイヤをヘッドから送り出しながら接合する方法です。加圧しながら超音波の高速振動で摩擦することで、金ワイヤは溶融して接合されます。

ベアチップをプリント基板にそのまま装着すれば、配線スペースやリード、パッケージが不要となり、大幅な省スペース化や性能アップが図れます。これを実現するのがフリップチップ実装システムです。ベアチップの表面にはバンプと呼ばれる配線用端子が設けられています。ワイヤボンディング方式ではバンプ面が上になりますが、フリップチップ実装システムはベアチップを反転(フリップ)して、プリント基板側のパッドと直接接合します。

フリップチップ実装の接合方法には各種あります。ただし、融点の高い鉛フリーのはんだ方式では電子部品への熱ストレスの問題があり、導電性ペーストによる熱圧着方式は接合時間の短縮化が困難です。TDKのフリップチップ実装システムが採用しているのは、金(Au)バンプと金(Au)パッドをヘッドからの加圧と超音波振動の摩擦よって接合する方式で、業界屈指の高速接合・高精度を誇ります。フリップ実装はLED、CMOSセンサ、TCXO、RFモジュールなど、バンプの多いデバイスやSMD部品の実装にも最適の工法。TDKのフリップチップ実装システムは、各種電子機器はもちろん、自動車、産業機器分野などにも活躍の場を広げています。

フリップチップボンディング方式では、ワイヤボンディング方式と比べて、実装面積の大幅縮小、接合距離の短縮などにより、電子機器の小型化や高性能化に貢献する。

TDKのフリップチップ実装システム

よりいっそうクリーンな環境が求められる、半導体設備やフリップチップ実装機などの製造プロセス。TDKでは、PWP異物評価試験で世界最高レベルのパーティクルデータを取得しました。エアクッション方式により、各社の300mm FOUPに無調整で対応できるFOUP Load Port、自動窒素パージを備えた次世代ミニエンバイロンメントシステムを製造・販売しています。また、高信頼性・省スペース・低価格のフリップチップ実装システムも製造・販売。電子部品サプライヤであるTDKが、ユーザの視点で生産現場が求めているニーズを真摯に掘り起こし、製品化したシステムです。

TDKは磁性技術で世界をリードする総合電子部品メーカーです

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