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[第2回 フェライトならではの特性を生かした クランプフィルタ] 地球史のINDEX

石油、石炭、天然ガスといった化石燃料は、どのような地層に埋蔵しているのだろうか? 温暖化防止のために、CO2を液化して地層の間に貯留しようという構想もある。地層は過去の地球を知る鍵であり、また人類文明が持続的発展を続けるためのヒントも与えてくれる。

ダイナミックに活動する地球のリズム

石油、石炭、天然ガスは、過去の生物の遺骸が堆積し、地中で熱や圧力などの作用を受けて分解してできた物質だ。このため化石燃料とも呼ばれる。中東などの大油田が大陸の縁辺部に分布するのは、石油の起源の多くが海生生物だからだ。たとえば大陸棚の斜面に棚田のような地形ができると、そこに海生生物の死骸が堆積する。さらに、その上に粘土やシルト(微砂)などが堆積すると、ちょうど蓋のような役目をして封印されて石油となる。地層が石油の貯蔵庫のようになっているのだ。油田は採掘するにつれ回収効率は下がってくる。そこで、水やCO2を注入して圧力を加える技術も投入されている。近年は温暖化防止のため、火力発電所などで大量排出するCO2を、枯渇した油田の中に貯留する構想も検討されている。  

石油のように地層の中に数千〜数万年以上も滞留した水もある。これは化石水と呼ばれる。大陸では汲み上げて農業用水などに利用されるが、石油と同様に汲み尽くしてしまえば枯渇する。また、化石水は塩分が含まれるので、地表に塩分が堆積すると農地として使い物にならなくなるという問題もある。  地球は水惑星とも呼ばれるが、淡水は全体の2.5%にすぎず、そのうち70%は極地の雪氷だ。河川や湖沼、雨水など、飲用や農業に利用できる淡水は、全体の1%にも満たない。食糧は水と土によって支えられる。現代文明が持続可能な発展を目指すならば、水を養い蓄える森林の保全、そして土壌の流出・汚染の防止に努力を惜しんではならないだろう。

石油はどのような地層に埋蔵されているのか?

石油、石炭、天然ガスは、過去の生物の遺骸が堆積し、地中で熱や圧力などの作用を受けて分解してできた物質だ。このため化石燃料とも呼ばれる。中東などの大油田が大陸の縁辺部に分布するのは、石油の起源の多くが海生生物だからだ。たとえば大陸棚の斜面に棚田のような地形ができると、そこに海生生物の死骸が堆積する。さらに、その上に粘土やシルト(微砂)などが堆積すると、ちょうど蓋のような役目をして封印されて石油となる。地層が石油の貯蔵庫のようになっているのだ。油田は採掘するにつれ回収効率は下がってくる。そこで、水やCO2を注入して圧力を加える技術も投入されている。近年は温暖化防止のため、火力発電所などで大量排出するCO2を、枯渇した油田の中に貯留する構想も検討されている。  

石油のように地層の中に数千〜数万年以上も滞留した水もある。これは化石水と呼ばれる。大陸では汲み上げて農業用水などに利用されるが、石油と同様に汲み尽くしてしまえば枯渇する。また、化石水は塩分が含まれるので、地表に塩分が堆積すると農地として使い物にならなくなるという問題もある。  地球は水惑星とも呼ばれるが、淡水は全体の2.5%にすぎず、そのうち70%は極地の雪氷だ。河川や湖沼、雨水など、飲用や農業に利用できる淡水は、全体の1%にも満たない。食糧は水と土によって支えられる。現代文明が持続可能な発展を目指すならば、水を養い蓄える森林の保全、そして土壌の流出・汚染の防止に努力を惜しんではならないだろう。

ワンタッチで効果的なノイズ抑制ができるクランプフィルタ

日本列島は質・量ともに水にも恵まれている。とりわけ火山の麓にはおいしい水が湧出する。火山の噴出物による地層が、天然のフィルタとなって雨水をろ過するとともに、その過程でほどよいミネラル成分が溶け込むからだ。電子部品のフィルタは、ある周波数の電流を通過させる素子で、“ろ波器”とも呼ばれる。インダクタ(L)とコンデンサ(C)を組み合わせたLCフィルタが一般的だが、周波数の高いノイズ成分の除去には、フェライトならではの特性を利用したEMC対策部品が使われる。なかでも簡便で効果的なノイズフィルタとして利用されているのがクランプフィルタだ。円筒形フェライトコアを縦割りし、樹脂ケースの中に一体化した構造で、ケーブルをはさんだり、1〜2回ほど巻きつけて使用する。  

パソコンと周辺機器をつなぐインタフェースケーブルは、信号の伝送の際にアンテナとなってノイズを放射する。こうしたケーブルにクランプフィルタを装着することで、信号の品質をそこねることなく放射ノイズを抑制できる。クランプフィルタの便利さは、ケーブルを切断することなくワンタッチで後付けできること。製品出荷直前に発覚したノイズトラブルにもスピーディに対処できる。  

クランプフィルタの主役はもちろんフェライトだ。TDKでは蓄積した素材技術・プロセス技術を駆使して微細構造の精密制御を図るなど、すぐれた磁気特性と高周波吸収特性をもつ各種フェライトを開発。クランプフィルタをはじめとするEMC対策部品の特性向上や小型・軽量化を推進している。電装化が進んでいる自動車でも、放射ノイズ対策は大きな課題となっている。TDKでは業界初となる車載用クランプフィルタの量産も開始した。

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